第85回 何故、寒くなると腰痛が増える?
国民の8割以上は腰痛を経験しているといわれていますが、【季節性の腰痛】があるのはご存知でしょうか?
一年を通じて、一層腰痛が増えてしまう季節、それがこれからやってくる【寒い季節、ズバリ!冬】なんです!
何故、寒くなると腰痛で苦しむ方が増えてしまうのでしょうか?
この問いによくある返答は、「寒いと冷えて筋肉が固まるから」。
果たして本当にその通りなのでしょうか…?
実は、他にも理由がありますので、今回はそれをテーマにコラムをお届けします。
こんにちは。
成りたい姿の水先案内人、猫背矯正マイスター®の三輪裕司です。
「骨格軸」と「膜」を意識した整体で、「構造」と「機能」を正常化し、自己治癒を促す姿勢の専門家です。
大人の「猫背姿勢矯正」と子供の「身長促進整体」を得意としております。
猫背矯正チャンネルを通じてひとりでも多くの方が、健康や美容への知識・興味関心を持っていただくために不定期ではありますが、発信を致しております。
寒くなると腰痛が増える理由は、「水分のコントロール」にあった!?
腰痛には、実は「水分」が重要なのですが、ポイントなのは、水分をしっかり摂ることと、余分な水分を排泄することです。
摂取して、排泄する、この体内の水の流れを怠ると、腰にも身体全体の健康水準的にもどこかしら滞りはじめてしまいます。
中でも、水分を排泄する方法についてですが、以下の二つのパターンがあります。
① 汗(夏と冬で量が異なる)
② 尿1000~1500ml/1日(通年)
一つ目の汗ですが、夏と冬で身体の代謝や季節的にも汗の量がたいへん異なります。
夏は、1日2~3ℓ(33℃前後の場合)
冬は、1日500ml~1ℓ(10℃前後の場合)
当然、冬は外観温度からして寒くなりますので、冬場の汗の量はずいぶんと減ってしまいます。
では、主に「なに」で排泄をするかといえば、「尿」での排泄に頼り切るカタチとなりますね。
そこで重要となってくるのが、尿を生成するのに懸命に働く「腎臓(じんぞう)」です。
血液中の不必要な成分を尿として生成する働きがあり、汗として水分の排泄がなかなか出来ない冬場は、尿での排泄をメインで行うことになりますから、結果的に「腎臓を酷使する」こととなってしまいます。
その気になる「腎臓」ですが、体内のどこに位置するかご存知でしょうか?
腰と背中のちょうど境目といったところでしょうか。
たまに座る機会もあるかと思いますが、パイプ椅子の背もたれが当たっている場所…と表現すれば伝わりやすいでしょうか?
大きなそらまめ(150g程度)が左右に一つずつあります。
スポンジのように水分を蓄えており、ろ過機能を駆使して、尿を生成するのです。
結果、不必要な水分が腎臓を……
水分の排泄には二種類あり、冬場は尿での排泄がメインとなることで「腎臓」への負担がかなりかかることは理解できたかと思います。
が、「腎臓」に負担がかかることが、どうして腰痛に直結するのか…気になりますよね?
「腎臓」はせっせと尿を生成し、老廃物も含めて水分を排出できるよう働くわけですが、フル稼働のし過ぎで、「腎臓」自身が水分を含んだ状況で重くなってしまいます。
その重さによって、腰も重くなってしまうというわけです。
筋肉が冷えて硬くなるということ以外にも、この腎臓の負担による「腰の圧迫と重さ」によって、腰痛にもなりやすくなります。
さらに、腎臓が重くなることで腎臓の位置が下がってしまい、腎臓の裏側に位置している大腰筋(だいようきん)が収縮してしまいます。
※大腰筋(だいようきん)とは、股関節を曲げるために働く筋肉のこと。歩いたり、走ったり、身体を曲げる動作に大腰筋を使います。
骨盤の位置を保つのに大切な大腰筋が、収縮によって左右でアンバランスになることで、偏った負担が続いてしまう…。
そういった複数の要因が重なって、腰痛を引き起こしてしまうのです。
補足:同じ理屈でいうと便秘であっても腰痛は起こる
身体から排出するという意味では水分のほかに「老廃物」がありますが、その一番分かりやすい【便】が挙げられます。
一日一回以上排出するというのが最低条件とすると、丸一日【便】が出なかったというだけで腸は重くなりますから、腸が重くなると腰を圧迫して腰が重くなりますから、腎臓の水分と同様に腰痛の原因になります。
寒くとも、身体を動かすことが大切!
身体を動かすことで腸の動きも良くなりますし、汗をかく量も増えます!
普段の生きる上で必要不可欠な排泄ルーティンに「運動」を加えてあげれば、腸や腎臓の負担が軽減されるので、腰痛の予防になります。
寒くなると腰痛になってしまうという方は、
まとめると、日頃から身体を動かすことを心掛けていただきたいです!
今回の、内容へのご意見・ご感想、その他の質問は猫背矯正チャンネルまでお願い致します。