接客業に多い腱鞘炎と腱炎!その理由とは?

飲食や理容・美容をはじめ、人が直接サービスを提供する接客業。
その接客業で働く人々の中で増加傾向にある痛みがあります。
腱鞘炎と腱炎です。
肩や肘、手首に加えて膝や足首にも起こり、一度出ると辛さが続く疾患なのです!
なぜ接客業に腱鞘炎や腱炎が起こりやすいのかを検証していきます。

腱鞘炎・腱炎とは

 

腱鞘炎や腱炎というのは、医学的に言うと「退行性変化」といいます。

わかりやすくお伝えすると、同じような動作を繰り返すうちに回復力を上回る消耗が続いて起きた「組織が劣化した痛み」なのです。

 

腱鞘炎は筋肉が細く束になった腱と鞘とで起きる、摩擦で生じた痛み。腱炎は、腱を包み込む鞘がない部分で他の腱や骨とで起きる摩擦で生じた痛みです。

 

腱と腱鞘の役割

腱と腱鞘の役割は、関節の動きを起こす上で筋肉の力を骨格に効率的に伝えることにあります。

手のひらと指の腱鞘

 

筋肉は骨格の中腹にあたる骨幹部で最も太くなり、関節付近では細く束になって腱になります。

手首や足首などには指があって、腱の本数が多くなります。
所定の位置を腱が通るように腱鞘があるのです。

お箸を持って食事をしたり、細かい手仕事が行えたり。
サッカー選手では足を手のように自在に扱える人たちもいたりと、腱と腱鞘の機能をフル活用している人ほど「その道のプロ」と言えるのかもしれません。

腱と腱鞘が正常に働いてこそ、器用さや勤勉さも出せるということなのです。

 

腱鞘炎や腱炎はなぜ起きる?

腱鞘炎と腱炎

職業によって、業務上よく行う動作がそれぞれ存在すると思います。

それらの動作を出すために、収縮した筋肉の力が関節を越えて伝わっていきます。

この時、関節部分にまたがっている腱鞘の中を通る腱との間で摩擦が起こります。

職業上の特定の動きが重なることで腱鞘炎が起きてしまうのです。

 

腱炎についても同様なのですが、この場合は腱をチューブのように包んでいる腱鞘が無い部分で起こる炎症です。
肩や肘、膝などで起こる場合が多くあります。

 

接客業に腱鞘炎・腱炎が多く見られる理由

接客業による腱鞘炎の悪化

色々な職種が数ある中で、接客業の方々に腱鞘炎や腱炎の患者数が比較的多いのには理由があります。

人には緊張している時、コルチゾールやβエンドルフィンというストレスを受けた際に出る脳内物質があります。

これらの物質は、少量産生されると身体の免疫力を下げて炎症に強い状態を作り上げます。
人は治癒力を発揮する際に痛みで身体の酷使を止めるのですが、そのブレーキを失ってしまうのです。

すると我慢ができてしまうので、業務上緊張状態の続く接客業の方々の症状はどんどん悪化していく可能性があるのです。

 

腱鞘炎と腱炎のケア

腱鞘炎も腱炎も、基本は炎症を起こした場所に理学療法を積極的に行います。
処置を開始するタイミングは痛み始めてからすぐが理想的です。

月の輪接骨院で腱鞘炎や腱炎に行う具体的な処置は、抗炎症作用の高い「微弱電療機器・エレサス」を使用した理学療法です。

腱鞘炎や腱炎が起きている部分の皮膚上と、痛めた腱鞘や腱から繋がる筋肉に通電を行います。

神経の伝達が良く回復効果がひときわ高い「トリガーポイント」を見つけて処置を行っていきます。

 

日常的なケアも大切で、応急処置で言う「RICE」の処置も効果があります。

  • Rは「レスト」休ませること
  • Iは「アイシング」冷却して熱を冷ますこと
  • Cは「コンプレッション」適度な圧迫を入れること
  • Eは「エレベーション」心臓より高い位置に持ち上げることです。

これらの行為とご本人のご自愛が両立することで、初めて回復が成されるのです。

 

腱鞘炎・腱炎の発生率が高い接客業

実際に腱鞘炎と腱炎の発生率が高い接客業をあげていきますと、以下のようになります。
(※月の輪接骨院 症例件数20万件を分析)

  • 整備士
  • 飲食店のウェイター、ウェイトレス
  • マッサージ師、エステティシャン
  • 調理師
  • 美容師、理容師
  • バーテンダー
  • ソムリエ   など

 

実際に発生しやすいパターンには以下の2通りが考えられます。

  1. 繁忙期などで求められるサービスの量が飛躍的に増えた時
  2. 慢性的な人手不足で、長期間にわたって負担をかけ続けた時

上記の接客業の方々は、条件を満たすと腱鞘炎や腱炎を発症する可能性が高いため、多忙に流されずに適度な休養を取っていただくことが大切だと思います。

 

接客業の方へのケア

 

腱鞘炎や腱炎は、痛みが進行してもだましだましで何とか使い込めてしまうものです。

痛みの質の強さよりも、痛み始めてからの期間が長いほど回復が遅延していきます。

 

接客業の方々にあてはめて考えてみると、仕事で使い込んで起きた消耗よりも回復量が勝った状態を作る必要があります。

したがって接客業の方へのケアは、日々の仕事負担を知ることから始まります。

様々な接客業の全てが腱鞘炎や腱炎を引き起こす要素となっているわけではありません。
ある一定の接客業務上の動作が繰り返されることで発生すると考えられます。

 

先に挙げさせていただいた、腱鞘炎・腱炎の発生率の高い接客業の方々に生じている負担やストレスは十分に理解しています。
紹介させていただかなかった接客業も数多くあります。

あなたの抱えている腱鞘炎や腱炎からの回復例も数多くあると考えています。
きっとあなたの痛みの回復にも月の輪接骨院はお役立ちできるでしょう。

 

理想の回復を見込むために

ストレッチをする女性

接客業の方の回復に成功された例を見てみると、いくつかの要素を必要としているようです。

 

上手な休養の取り方をしている

1度にたくさん休むことよりも、使用頻度の高い動作とは真逆の動きを入れていることが大切です。

例えばハサミを使う美容師・理容師さん。
後ろに手をまわして手首と指を外に回し開く。
すると普段のカットで使っている筋肉や腱にストレッチがかかることを感じられます。
仕事の合間に隙を見て行えると効果的ですね。

肩や股関節の柔軟を心掛けている

痛みを緩和させるのに痛い部分をストレッチするのは良いことで、痛みのレベルを下げられる期待があります。

更にそこから先のケアは、痛む前から行うストレッチや筋力強化になるのです。

腕や肘、手首が痛む方ならば肩関節を。膝や足首が痛む方ならば股関節を柔軟していくと良いですね。

 

様々な要素は足し算的に積み重なることで、日々の消耗よりも回復量の増幅が見込めるようになります。

 

まとめ

腱鞘炎や腱炎のケアは、質の良い対処療法と懸命なリハビリにかかっています。

施術を受ければ良くなります。
しかし痛みの根絶を目指すのなら、今後も好調をキープし続ける意識を持ち続けていただくことが大切です。

接客業の方々の「お客さんのために」という良い意味での緊張も、腱鞘炎や腱炎の回復を遅くしているのです。

 

腱鞘炎や腱炎のケアは、肩や肘・手首に出た痛みならば肩や肩甲骨にもアプローチをします。

膝や足首の痛みならば骨盤や股関節にも処置を行うことで、高い回復が期待できるのです。

 

接客業の方々の腱鞘炎と腱炎の痛みの回復に、月の輪接骨院の技術と経験を活かさせてください。

 

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